新総裁、石破茂氏による相続税の影響は？不動産相続・相談コラム | 吉川・三郷エリアの不動産ならピタットハウス吉川店-株式会社アクシア-

新総裁、石破茂氏による相続税の影響は？

新総裁に石破茂氏が選出されたことで、大きな転換期を迎えました。

石破氏は防衛・経済・地方創生をはじめとした幅広い政策を掲げていますが、特に注目されるのが「金融所得課税の強化」について示唆したことです。

石破茂氏が「金融所得課税の強化」を具体的に提唱しているかについては、直接的な言及は少ないものの、彼の掲げる税制改革の一環として、富裕層への課税強化や再分配の強化が強調されています。これが結果的に金融所得課税にも影響を与える可能性が指摘されています​。

特に、石破氏は「富裕層への税制優遇の見直し」を訴えており、これには金融所得の課税強化も含まれると見られます。彼は、現行の所得税と比較して低めに設定されている金融所得の税率が、富裕層にとって過度に優遇されていることを問題視しています​。金融所得は多くの富裕層が大きな割合を占めており、この分野の課税を強化することで、社会の所得格差是正や財政再建を図る意図があると考えられます。

また、2024年の税制大綱においても、金融所得課税や相続税の見直しが議論されており、石破氏の提案がこれらの制度改革に影響を与える可能性もあります​(

■金融所得課税の強化とは

石破茂氏が示唆する「金融所得課税の強化」は、株式や投資信託、債券などの金融商品の取引から得られる利益に対して、より高い税率を適用することを意味しています。

現在、日本では金融所得に対する課税は一律で約20％となっていますが、この税率は多くの富裕層にとって優遇されていると見なされてきました。

金融資産を多く持つ層がこの優遇を受けることで、所得税や相続税と比較しても、富裕層の税負担が低く抑えられているのが現実です。

石破氏はこの状況を是正し、富裕層に対してより適正な税負担を求めるために金融所得課税の見直しされる可能性があります。

富裕層が得ている金融所得の多くは、相続によって次世代に引き継がれることも多いため、この課税強化は相続税への影響も無視できません​

■金融所得課税と相続税の関連

金融所得課税の強化は、再分配機能を強化し、富の集中を防ぐ狙いがあります。これは、富裕層が蓄積した財産を次世代に無条件で引き継ぐという従来の相続の在り方にも影響を与える可能性があります。

近年の税制大綱では、相続税の基礎控除の金額が見直されたり、贈与の持ち戻しが７年間まで期間が長くなったりなど、相続税に関する議論も行われており、相続税の課税強化がテーマとして浮上しています。

現行の相続税制度では、一定額以上の財産を持つ人々に対して高額の税金が課されますが、富裕層は多くの場合、税対策を講じることで実際の税負担を軽減しています。石破氏の政策の方向性を考えると、このような税対策を防ぐための法改正が行われる可能性が十分に考えられます。

特に、相続税の課税ベースを広げる、または税率を引き上げることで、富裕層が資産を次世代に渡す際に、より公平な形で税を負担するような制度が導入されるかもしれません。金融所得課税の強化により、金融資産の譲渡や相続にも影響が及ぶことが予想されます​。

■2024年の税制大綱と相続税の見直し

2024年の税制大綱は、石破氏が提唱する新たな税制改革の方向性を反映する可能性が高く、相続税の見直しも議論の中心となるでしょう。

税制大綱では、社会の高齢化とともに増加する相続件数に対応するため、相続税の制度を見直す必要があるとされています。具体的には、現行の相続税制度が資産の偏在を助長しているのではないかという指摘があり、より公平な制度への改正が求められています。

「金融所得課税の強化」は、資産の保有に対する税負担を強化するものであり、相続税の見直しとも連動する可能性があります。例えば、金融所得に対する課税が強化されれば、資産を相続する際の税負担も増加することが考えられます。これにより、富裕層が次世代に資産を渡す際に、より多くの税負担を強いられるようになるかもしれません。

■石破氏の政策が相続税に与える影響

石破氏の政策は、相続税にどのような影響を与えるのでしょうか。

金融所得課税の強化は、富裕層の税負担を増やすための一環として位置づけられており、相続税についても見直しが検討される可能性があります。現行の相続税は、一定額以上の財産に対して段階的に税率が適用される仕組みですが、富裕層の相続に関しては、さらに厳格な基準が適用されるかもしれません。

例えば、資産の多くを株式や投資信託といった金融商品で保有する富裕層に対して、これらの金融所得に対する課税が強化されることで、相続時に発生する税額が増加する可能性があります。また、現行の相続税控除の見直しや、課税範囲の拡大も議論されており、これらの変更が実現すれば、相続税の負担は大幅に増加することが予想されます。

さらに、石破氏が推進する「再分配の強化」という視点からも、相続税の役割が重要視されるでしょう。再分配を進めるためには、相続による資産の集中を防ぐことが重要であり、相続税を通じてこの目的を達成することが期待されます​。

■まとめ

石破茂氏が掲げる「金融所得課税の強化」は、富裕層への税制優遇を見直し、所得の再分配を進めるための重要な政策です。

この政策は、相続税の見直しにも影響を及ぼす可能性が高く、富裕層に対する税負担が一層強化されることが予想されます。2024年の税制大綱においても、相続税の見直しが議論されており、今後の税制改革がどのような形で進められるのか、注目が集まります。

石破氏のリーダーシップのもと、金融所得課税の強化と相続税の見直しが実現すれば、日本の税制はより公平な方向へと進むことが期待されます。