【ワンルーム投資】本当に儲かるのか?後悔しないための不動産知識不動産相続・相談コラム | 吉川・三郷エリアの不動産ならピタットハウス吉川店-株式会社アクシア-
【ワンルーム投資】本当に儲かるのか?後悔しないための不動産知識
1. ワンルームマンション投資とは?
ワンルームマンション投資とは、都心部を中心に単身者向けの1K・1Rタイプのマンション(いわゆる「ワンルーム」)を1戸単位で購入し、他人に賃貸して家賃収入を得る不動産投資の手法です。
最近では、会社員の副業や老後の備え、税金対策としても注目されています。手頃な価格帯からスタートできることや、空室リスクが比較的低いことから、不動産投資の「入門編」として紹介されることも少なくありません。
まず結論から申し上げますと、ワンルームマンション投資はそこまで利益が出ません。
(ローンを借りるなら、なおさら。)
儲けのポイントは15年以上所有した物件を売却することで初めて利益が出ます。
それ以外では毎月赤字を垂れ流す流れになります。
物件自体の価格が低く、自己資金も抑えながら投資が出来るので、始める敷居が低く感じますが、実際に利益が出せるのは物件を売却した時で、長期間の赤字を支払う覚悟と、物件の価格が変動しない物件を探す目利きが必要になるため、非常に判断が難しい投資です。
2. ワンルームマンション投資の主なメリット
① 少額から始められる
都心の中古ワンルームは、1,500〜3,000万円程度で購入でき、金融機関からの融資(ローン)を利用すれば、自己資金150〜300万円程度から始めることも可能です。株式投資のように日々の価格変動を気にする必要もなく、ある意味“放っておいてもお金を生む”資産となります。
② 賃貸需要が安定している
東京都心のワンルームは、転勤族や若年層、単身赴任のビジネスマン、学生など、常に一定のニーズが存在します。駅から近い・築年数が浅い・設備が整っている物件であれば、空室リスクを抑えて安定収入が期待できます。
③ 管理がラク
区分所有マンションは、共用部の清掃や修繕は管理組合が行ってくれるため、オーナーの負担は限定的です。賃貸管理会社に任せれば、入居者対応や募集もすべて委託でき、サブリース(借り上げ)を利用すれば家賃保証も可能です。
④ 節税メリットがある
特に年収800万円以上の会社員であれば、不動産投資による減価償却費やローン利息を経費として計上することで、不動産所得を赤字にして給与所得と損益通算ができ、所得税・住民税の還付を受けられる可能性があります。
3. でも実際、儲かるの?儲からないの?
ここが最も重要なポイントです。
「不労所得」「年金代わり」などの言葉に惹かれて参入する投資家は多いですが、現実には“毎月赤字”のケースも多く存在します。
■実際のモデルケース
物件価格:2,500万円(都内・中古)
融資:フルローン、金利1.5%、期間35年
家賃収入:月9万円(年間108万円)
管理費+修繕積立金+固定資産税等:月2万円
諸費用(登記・仲介手数料など):約200万円(自己資金)
この条件でローンを組むと、月の返済は約75,000円。これに管理費等を加えると、支出が月95,000円程度になります。一方、家賃収入は月9万円なので、毎月5,000円の赤字が発生する計算になります。
これを35年間続けたとすると、毎月の収支の赤字となり、約210万円の持ち出しになります。
4. 全体の損益はどうなる?(シミュレーション)
では、35年間トータルで見たときに本当に「損」なのか、「得」なのかを計算してみましょう。
▶ 総支出(35年間)
【項目】 【金額】
初期費用(自己資金) 200万円
ローン返済 約3,150万円
管理費・税金等 約840万円
合計支出 約4,190万円
▶ 総収入(35年間)
項目 金額
家賃収入 9万円 × 12ヶ月 × 35年 = 約3,780万円
▶ 単純な収支差
→ 3,780万円(収入)- 4,190万円(支出)= ▲410万円(損失)
この時点ではマイナスですが、35年後に売却できたとすると話が変わってきます。
5. 売却価格が運命を分ける
仮に35年後に、その物件を1,000万円で売却できたとしましょう。すると、
▲410万円(赤字)+ 1,000万円(売却益)= +590万円の最終利益
一方、もし800万円でしか売れなければ、
▲410万円(赤字)+ 800万円(売却益)= +390万円の利益
つまりこの投資は、「売却による出口戦略」が命綱となります。
逆に言えば、売却ができない or 想定より安くしか売れない場合はトータルで損をするというリスクが常に存在します。
6. 自己資金の多寡で戦略は変わる
自己資金の額によって、取れる戦略は大きく変わります。以下に、簡単な比較表を示します。
自己資金 |
戦略 |
メリット |
デメリット |
|
150〜200万円 |
建物フルローン+諸費用 |
少額で始められる |
毎月収支が赤字になりやすい |
|
300〜500万円 |
頭金+諸費用 |
金利が下がる/黒字化しやすい |
手元資金に余裕が必要
|
|
600万円以上 |
2戸目購入や法人投資も視野 |
節税・出口戦略も柔軟 |
複雑な管理・設計が必要
|
|
7. 返済期間と投資期間
一般的なローン期間は25年〜35年が中心です。ローン期間が長ければ月々の支払いは楽になりますが、総利息は多くなります。
返済期間 月々の支払 総返済額(利息込)
35年 約75,000円 約3,150万円
25年 約100,000円 約3,000万円
15年 約150,000円 約2,700万円
また、返済後は家賃収入の全額がオーナーの収入になります。つまり、「35年後からが本当の不労所得期間」とも言えます。
8. 投資判断のポイントは?
✔ 毎月の「今すぐ利益を出したい人」には不向きな投資です。
✔ 売却のタイミングを見極められるか
保有10年〜20年でローン残高が減った段階で売却するという選択も有効です。むしろ、「35年も持ち続ける必要はない」というのも現実的な考え方です。
✔ 自己資金を増やすことでリスクを減らせるか
頭金を入れてローンを減らすことで、キャッシュフローを改善し、精神的にも余裕を持った運用が可能です。
9. まとめ:ワンルームマンション投資は「資産形成」向き
ワンルームマンション投資は、毎月安定的に儲かる「キャッシュマシン」ではありません。しかし、長期的な資産形成・年金対策・節税対策として考えれば、一定の効果を期待できる堅実な投資です。
ただしその反面、「35年も赤字を出し続けるつもりで始める」わけではなく、「10〜15年後の売却」や「繰上げ返済」など、出口戦略を見据えた設計が不可欠です。
■最後に:この投資が向いている人・向いていない人
向いている人 向いていない人
長期視点で資産を積み上げたい すぐに収益を得たい
年収が高く節税を重視している 赤字に強い抵抗がある
老後の年金不安がある 不動産の知識がゼロで学ぶ気がない
売却など出口戦略を持てる人 売却タイミングが読めない人
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